新博物館構想に向け「望まれる総合博物館」と「資料のデジタル・アーカイブ化の促進」をテーマに、2023年12月例会を実施しました
「(仮称)総合ミュ-ジアムの整備にあたっての基本的な考え方(たたき台)」を考えるため、「望まれる総合博物館」と「資料のデジタル・アーカイブ化の促進」をテーマにした月例会を、12月13日(水)に北海道教育大学函館校で実施し、会員8名と同校の学生5名が参加しました。
市立函館博物館の学芸員をされていた佐藤理夫さん(会員)と、函館市中央図書館の小倉彩子さん(会員)に講演者を務めていただきました。
佐藤さんは、学芸員(自然史系)の知見に基づいた「博物館の見方・考え方」、「函館博物館:収蔵資料から見る現状、菅原・昆虫など各種コレクションの概要、昨今の市民講座の状況」や「博物館の将来に望むこと」などについて講演されました。
現在の博物館は、歴史系のウェイトが自然史系に比べて大きく、それらのつながりも希薄になっている。
したがって、函館においては歴史系と自然系が融合した総合博物館が望まれると発言されました。
歴史系と自然史系の融合は、将来の総合博物館におけるコンセプトの一つと考えられます。
小倉さんは、指定管理者制度下にある図書館の管理体制・資料の保管管理・ボランティア活動などの現状と課題、及び博物館とのさらなる連携について講演されました。
現在行っている古文書や絵葉書など、図書館資料のデジタル化・公開の有用性、博物館法改正に伴う博物館資料のデジタルアーカイブ化の促進の重要性についてお話されました。
(NOTE:博物館法改正の施行日;令和5年4月1日)
博物館資料のデジタルアーカイブ化は、博物館法改正の追加項目で文化観光や地域活性化への貢献、調査研究活動の拡充などを目的としています。
お二人の講話の後には、学生と会員同士で意見交換を行いました。